綿島健一郎(studio wani)×大崎 安芸路(夏目坂珈琲) IEGNIM コラボマグ 第2弾。真摯なこだわりが交差する、器づくりのストーリー

綿島健一郎(studio wani)×大崎 安芸路(夏目坂珈琲) IEGNIM コラボマグ 第2弾。真摯なこだわりが交差する、器づくりのストーリー

IEGNIMが送るコラボシリーズ。コラボマグ第2弾は、毎年IEGNIMでの個展が大盛況の長崎・波佐見町の陶芸ユニット「studio wani(スタジオワニ)」の綿島健一郎氏と、IEGNIMの器も扱っている早稲田のカフェ「夏目坂珈琲」によるもの。北欧をイメージした夏目坂珈琲の店内に合う、スタイリッシュで爽やかなカラーリングに、持ちやすさを追求したフォルム。そんな、日々にそっと寄り添いつつ特別感も与えてくれるようなマグができあがるまでのストーリーを、夏目坂珈琲のオーナーの大崎安芸路氏とstudio waniの綿島健一郎氏のお二人にお伺いしました。

 【IEGNIM ×studio wani×夏目坂珈琲 トリプルコラボマグ】は、夏目坂珈琲・IEGNIM店頭にて販売中。価格は5,500円(税込)

以下からもご購入いただけます。
掛け分け カップ 大 青【KINU】

掛け分け カップ 大 飴【KINU】


綿島 健一郎(わたじま けんいちろう) 

1982年 熊本県八代市生まれ。飲食業に携わったのち、有田窯業大学校へ進学。卒業後は波佐見「光春窯」にて研鑽を積み、2017年に妻ミリアム氏とともに「studio wani」を設立。2024年より毎年、IEGNIMにて個展を開催。


大崎 安芸路(おおさき あきじ)
プロフィール

90年代の伝説のカルチャー誌『relax』やファッション誌『asAyan』など、数々のカルチャー誌の編集を経て、制作会社ロースターを立ち上げる。他にも熟成蜜芋スイーツ専門店「& OIMO TOKYO」 や、広島ゆかりのコーヒーやスイーツを提供するカフェ「夏目坂珈琲」、器のセレクトショップ「IEGNIM」のプロデュースも務める。


取材から始まった、コラボマグ開発までの縁

── IEGNIMではstudio waniさんの個展を2年連続で開催するなどつながりが深いですが、そもそもどういった出会いだったのでしょうか。

 

向かって左がstudio waniの綿島 健一郎氏、右が大崎安芸路氏。

大崎 安芸路(以下、大崎):共通の知人の紹介がきっかけです。九州の窯元をいくつかピックアップして取材したいと考えていた時期に、studio waniの健一郎さんの作品を見て「すごく素敵だな」と思って、まずは取材をさせてもらいました。

綿島 健一郎(以下、綿島):取材のあった週に東京に行く用事があったので、その時に夏目坂珈琲(以下、夏目坂)に伺いました。そこで「夏目坂でポップアップをやりませんか」という話になりましたね。

綿島:当初は夏目坂でポップアップをする予定でしたが、話を進めている間に代々木上原でIEGNIMの実店舗をオープンする話を聞きました。その時に大崎さんから「夏目坂に置けない分があれば、いくらでも預かるからIEGNIMにも置いてほしい。それでも置ききれなければ常設の物をしまいますから」と言われまして。それってもう個展じゃないですか(笑)。それで準備していた夏目坂でのポップアップと、IEGNIMでの個展を同時にやりましょう、ということになりました。

大崎:その節はありがとうございました。

綿島:僕としても、東京で個展をやろうにもギャラリーのツテもなく、どうしようかと思っていた時期だったので、非常にありがたいお誘いでした。

  ── IEGNIMでの最初の個展はstudio waniさんでしたが、そのような流れがあったのですね。そこから今回のコラボマグ制作に至ったきっかけは何でしょうか。

 

 

夏目坂珈琲の縁側にて。木目の柔らかい雰囲気にも映える青のマグ。

大崎:キャメルバックと小鹿田焼の坂本拓磨さんとのコラボマグ(記事はこちら)のように、東京のおしゃれなカフェと全国の窯元さんとのコラボ商品を開発する企画をやっていきたいと思っていて。夏目坂とコラボするならどこが良いだろうと考えた時に、せっかくなら、お店の雰囲気にも合うだろうし、ここでポップアップをしてくれた、健一郎さんの器を使いたいなと思い依頼しました。

 

作品へのこだわりと使い心地の良さが両立したデザイン

──健一郎さんの定番シリーズのひとつ、「KINU」の形がベースとなっていますが、今回のデザインにはどう行き着いたのでしょうか。

 

青と飴釉の2色展開。青は夏目坂珈琲限定カラー。

綿島:この形(KINUシリーズ)のカップは作っていましたが、しのぎは入れていなくて。作品を成長させていく時に、これまでのデザインを踏襲しつつ、新しい物を作りたいなと。それでしのぎ(器を作る際の技法のひとつ)を入れてみました。

大崎:元々ハンドル(持ち手)が無いカップを使っていたので、KINUのカップはぴったりだと思いましたね。更にしのぎがあることでハンドルが無くても持ちやすく、落としづらいのが素敵です。実際にバリスタやスタッフに使ってもらって「使いやすいかどうか」、お客様がこれでコーヒーを飲んで「どんな感想を持ったか」とヒアリングを重ね、サイズの調整などを経て今の形になりました。

 

しのぎがあることで滑りづらく、手に馴染みやすい。

──健一郎さんの作品と、夏目坂珈琲のスタイルが重なったことで生まれたマグだったのですね!作る際に苦労した点や、こだわったポイントはございますか?

綿島:キレイに掛け分けするのが大変ですね。釉薬に器を水平に沈めて掛け分けするのですが、沈める時は一方向からしか見えないから反対側がどうなっているかわからない。感覚だけを頼りにしているので、それが掛け分けの難しいところです。しのぎを入れるのはだいぶ慣れました。しのぎを入れる、つまりその分の生地を削るので、下半分は上半分よりも少し生地を厚くしています。

大崎:本当だ!だから置いた時に安定もしやすいんですね。

ラテを飲むにも十分な大きさなのに、マグ自体は軽いつくり。

綿島:あとは色ですね。今回は「オールドブルー」という名前の釉薬を使いました。普通は「青マット釉」みたいな名前が付いているのですが、これだけオールドブルーという名前で、かっこいいなと(笑)。

大崎:深みのある青で良いですよね。店内の空間は白と青を基調としているのですが、このカップの掛け分けの感じがまさに夏目坂の内装のようで、素晴らしいです。

夏目坂珈琲の店内にて。

 

店内の他の食器とも調和するのは、シンプルなデザインだからこそ。


ものづくりへの姿勢が共鳴するマグ

── では最後に、マグの購入を検討しているみなさんに向けてメッセージをお願いします。

 

綿島:作風的に手作り感があまり出ない物が多いのですが、だからと言って型を使ってかっちりした感じで作ることはあまり考えていなくて。型では表現できない形を作ることはこれまでもやってきましたが、たとえ型でも作れる形だとしても、ごくわずかなテクスチャーなどで手作りならではのニュアンスを添える、ということを今は意識しているので、そこを味わってもらえたら嬉しいです。

大崎:夏目坂で提供しているスイーツは、上白糖ではなく蜂蜜やアガベシロップを使ったりグルテンフリーなメニューを用意したりなど、素材やレシピにこだわっています。そういう「ものづくりにちゃんと向き合う」姿勢が、健一郎さんたちと共通しているところなのかなと、今の話を聞いていて思いました。コーヒーを飲む時って、安らぎの時間でもあるじゃないですか。そういう時に、自分の手に持つ物って大事だなと思っていて。機械でも作れるかもしれないけど、人の手で作ったからこその「ゆらぎ」がある物が、人の心を落ち着かせたり魅力を感じたりすると思うので、ぜひそれを楽しんでください!

写真/千倉志野 取材・⽂/⼩野光梨(Roaster)

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